
はる 8215
書画一致
細かい部分を面相筆で描くというのは当たり前のことだな。小学生でも理解できることだ。ところがそうすると結果は最初から予想できる。面白いか面白くないかという話になると、当たり前過ぎて面白くない。幅5cm位の刷毛で出来るだけ絵の具をたっぷり付けて一気に描く、塗り残しやかすれやはみ出しなど予想できないアクシデントが起き、その場でどうするか作家は即時に判断しなければならない。そこのところが何を表現したいのかということに直接関係してくる。大層な話になるけれど、与えられたことをそっくりそのままなぞって描いても生きた絵は描けない。イチかバチか、上手くいくか壊れるか、そういった細い綱の上で我々は生きているわけで、要するに作家の生き方そのものが表現になって行くのだと思う。