
1997「聖なる丘」S100 油彩
第71国展
山梨英和大学蔵
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これが最後の油彩です。その後混成技法(ミクストメディア)になります。
混成技法というのは私の造語で、異なった成分の画材を混ぜあわせて使用する技法という意味で、いわゆるミクストメディアを私なりに翻訳したものです。技法そのものは目新しいものではありません。
絵画というのは分解すれば、紙や布などの支持体に色の粉を糊で貼り付けたものといえる。糊を何にするかによって名前が変わる。例えばアラビアゴムを使えば水彩画、にかわを使えば日本画、乾性油を使えば油彩画となる。支持体を既成の画用紙やキャンバスではなく、自作の例えば白亜地にするとか石膏地にするとか、麻布にするなどにすることで表現の選択肢が多様化する。
例えば、カレーといえはカレーのルーを買ってきて後はキノコにするとか、ビーフにするとかやったとしても元々は同じなので誰がやってもほとんど変わらない。ところが、色々な香辛料を買ってきてカレー粉から自作すればそのバリエーションは限りなくある。
オリジンというのは源泉という意味ですが、流れに乗って集まるのはゴミだけです、源泉には近づけません。流れに逆行してやがては源にたどり着ける。それをオリジナルという。