
はる 8036
日曜日14日までです。
2022「小さな冒険」F8 混成技法
山口画廊で展示中
■2023年 4/27(木)~5/14(日)
榎並和春個展
個展タイトル「ゆめのまにまに」
千葉・山口画廊
企画画廊くじらのほね
同時開催
山口画廊 043-248-1560
くじらのほね 043-372-1871
・・・・・・・・・・・
この絵はに二転三転している。最初は「散歩道」というタイトルで二人の人物が古い樹木の下を歩いている絵柄だった。それがあまりにも普通で面白くなかったので人物を消してしまった。そうなると何がテーマになるのか中心になるものを見失ってしまった。
ある時に木の下に古い井戸があれば面白いとおもった。何故そこに古井戸を思いついたかといえば、昔読んだ村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」の中に他の事は全く忘れてしまったのだけれど、主人公が古井戸に潜って時空を自由に行き来するといったシーンだけ何故か覚えていた。私なりの解釈なんだけれど、古い井戸を潜るという事が自分の潜在意識を探ったり、時空を超えたりする一つの道具として利用されている気がする。
我々の仕事というのは表面的には美しいものや奇麗なものを目に見える形に置き換える単純な職人のように思えるのだけれど、実際の仕事はそれだけではすぐに行き詰まってしまうし、モチベーションが維持できない。一番手っ取り早く身近にあって、興味が尽きないモチーフは自分なんだな。潜在意識を含めてどこまで普遍的な源泉に近づくことが出来るか?それが私のモチベーションになっている。
ということでタイトルは「小さな冒険」になった。
もう一つ話を付け加えると。この作品は昨年の甲府のDMにした私の代表作ではあるのだけれど、今回山口画廊の個展にこの作品を出すつもりはなかった。それが急きょ出品することにしたのは山口さんの「画廊通信」を読んだからだ。ご存じない方は前に戻ってしっかり画廊通信を読んでいただきたい。