
はる 7817
2022「バジル」F0 混成技法
未発表
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小さい作品も大きい作品も絵の作り方は同じ「全体で一つ」というくくりで出来ている。この「全体で一つ」などという法則はどこにも書いてないし、だれも言っていない。上手く説明できるかどうか考えながらやってみよう。
皆さんご存じのように宇宙空間というのはミクロ的には万有引力が支配する世界で、1+1=2という世界中どこに持って行っても成り立つ法則で出来ている。そうでなければ探検機ハヤブサが他の星まで出かけて帰ってくることなどできない。しかし、マクロ的に見れば必ずしもこの真理が成り立つ世界ばかりではないということが分かってきた。しかし、宇宙がどんな形で出来ていたとしても、我々が知らないだけで何かもっと大きな理=法則で決着がついているのだろう。そうでなければいつかこの宇宙は存在できなくなって破綻することになってしまう。いや話が横道にそれてしまった。
絵を描く時私は創造主になっている。キャンバスの内側は誰も干渉も受けない独立した閉じられた世界だ。一つの点や線はどうしてもそこに必要だから置かれるわけで、大げさに言えばそこにその点がなければ破綻してしまうだろう。絵の縁は結界である。現実の空間にうがった異空間なのだと思う。
写真は今ある1+1=2の世界を仮に切り取ったものだ。だからAのものをBに入れ替えてもなんら違和感がない。今流行りの言葉で言えばこの世界と写真とはズブズブの関係である。行ったり来たりが自由にできる。
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