
はる 7552
2022「私の青空」ドローイング
グループ展
「アートインジャズ展」
2022年3/9~3/15
阪急うめだ本店9Fうめだギャラリー
榎本健一 - 私の青空
https://www.youtube.com/watch?v=AaLNCAArmgo
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エノケンのこの歌は子供のころから、何かの拍子に頭の中で鳴っている。夕暮れ時に遊び疲れてお腹を空かせて帰る道すがら、まだまだ昭和の貧しかった家の灯りがちらほら付き始めて、寂しいような嬉しいような奇妙なこころもちが分かるかな。
画家の遠藤彰子が安井賞を取った頃に書いたエッセイに、私の作品の多くは子供の頃の夕暮れ時のイメージだというようなことが書かれていた。そういえばあの大きな作品のエッセンスはそこにあるような気がする。
挿絵ではないので何も説明する必要はないのだけれど、こころの深いところで、これを表現したいという気持ちがなければ絵ではあるけれど魂入れずになってしまうような気がするな。
幸福になるにはお金が必要だ。たしかに無一文では暮らしてはいけないけれど、そうやって遮二無二いい学校へ、いい会社へ、いい結婚、いい家庭、いい老後と経済優先でやってきたけれど、さて人はそれで幸せになったのかい?と問われているきがする。
世界中のあらゆるものを手に入れることが出来たとしても、人は幸福にはなれない。山の彼方の空遠くに「さいわい」は住むのである。何ものにもとらわれない精神の自由を獲得したいと思うのは夢想にすぎないのかな。