
はる 7466
2021「ノマドの家族」F130 部分
途中
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ノマドランドを観る前から描いていた作品。ちょうど私の今の気持ちとリンクした。ノマドとは定住しない生き方をする人たちのことをいう。ノマドランドのところでも書いたけれど、人の幸せとは新しくモノを買う事、そして色んな便利なものに囲まれて生活することと勘違いしていたけれど、豊かなものに囲まれて浴びるほど贅沢することはじつはそんなに幸せな事ではない。本当はそんなものにとらわれない自由が一番欲しかったんだ気付く。
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背丈以上の大きな絵も掌に入る小さな絵も同じように描きたいといつも思う。ところがどうしても大きな絵は全体が描けない。見えない。同じ理の中で観る事ができにくい。えいやっと壊した時が一番いい。だからいつも壊したくなる衝動を抑えながら描くことになる。細かくつめて描きこんで仕上げて行くタイプではない。完成の状態が見えている訳ではない。
人はのべつ幕無しにものを考えている。考えることを止める方が難しい。ただし系統だって論理的に考えている訳ではない。うたかたのように、浮かんでは消えている。それを繋ぎとめておくためには何かしらメモしたり絵にしたり文章にしたりしなければはっきりと気付くことにはならない。表現するとはそういう事じゃないかな。