
はる 7457
1993「牧歌」F130 麻布 油彩
山梨英和大学蔵
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風景と自画像のダブルイメージを源氏絵巻や障壁画のような平面的な空間に閉じ込めることで全体を一つの理の中に置くということができたように思う。今見ると表現が生々しくて恥ずかしいのですが、それなりに勢いがあって、それが高評価に結びついたのかもしれません。色んなコンクールに出品した頃で、対外的には一番評価の高かった時期です。
評価とは裏腹に自分自身はこんなことをやりたかった訳ではないと常に思っていた。どこか違う、違和感がある、しっくりこないというのは絵を描き続ける限りあるのかもしれないが、油彩画を描いているかぎりこの違和感はぬぐいけれないのではないか、そもそも日本人である私が何故縁もゆかりもない油彩画を描いているのか。そんな疑問が渦巻いてはちきれんばかりになっていた。