
はる 7454
1984「椅子と電話」F80部分 麻布 油彩
本人蔵
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この間一旦抽象的な作風をはさん再び具象に戻ってきた。抽象的な表現を経たことでフォルムが少し自由になった。キュビズムの手法から学んだものは物を単純に描写するのではなく、一度自分の中に取り込んで再構築するという方法だ。物とそれを取り巻く全体をダブルイメージで再現することに夢中になった。全体を一つの理のなかに置くという今の手法の原点だと思う。
一人の作家の表現はその作家の生き様と呼応する。またそうでなければ意味がない。生きてきたように死んでゆく。無駄になることはない。