




はる 7205
県立美術館の栗田宏一と須田悦弘展をみる。
久しぶりの充実した県独自の企画展だと思う。ほとんどが数館の連名の企画か、独自の企画は夏休みなどにお客さんが呼べる企画が多い。今回のようなどうしても見なくてはとおもう企画は少ない。
こういった地方の美術館もバブリーな頃に地方で数多く建てられた箱物の一つだが、こうやって財政がひっ迫してくると反対にお荷物になってきているように思うな。もともとこういった美術館とか博物館、文化ホールは儲ける箱物ではないので、一番先に見捨てられる。どうしても必要な物から税金が使われるわけだから仕方ないといえばそうなんだけれど、それこそ国民の民度が測られるということだろう。箱物は作るのは簡単だが、中身を続けて行くのが大変だ。
さすがに充実した展示であったけれど、見ていて楽しい企画ではあったけれど、私の脳裏には「それでどうしたの?」という疑問が残る。自分たちの日常から離れすぎていて、臨場感にかけるなぁというのが印象だな。確かに作家本人たちは凄い努力のたまものというのは分かるのだけれど、あまりにも高邁すぎるというのか、高尚すぎるというのか、もっと下界に降りてきて欲しいなというのが感想だな。公立の美術館というのはそこまでかな。あとは個人の画廊がやるべき仕事なのかな。
iPhoneから送信