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あそびべのHARU・ここだけの日々
画家・榎並和春

ポケットの窓から - 2021.01.14(ポケットの窓から)


はる 7198
 もう正月から半月過ぎた。一昨日久しぶりにに授業をした。かれこれ一か月ぶりくらいかな。

 須賀しのぶ の「革命前夜」を読む。解放前1989年前後の東ドイツに音楽留学した学生の話。そこかしこにバッハの音楽が語られていて、言葉で音楽を語るとこういう風になるのか、バッハをこんな風に語ることが出来れば最高だなと、昔読んだピアノコンクールの「蜂蜜と遠雷」だっけそんな話なのかと深く読み込むことなく飛ばして読んでいた。ちょうど1989年という年は私が東京で個展をして活動し始めた時と重なるので、何となく臨場感が半端ない。ぐいぐいと引き込まれていった。

 同じく他の国からの留学生とすったもんだあるわけだけれど、東側に留学する学生というのは西側の学生というのは少ないらしい。だから北朝鮮から来た学生やベトナムからの学生から見れば、何故お前はこんな共産圏にわざわざ何しに来たみたいな話になる。お前は変える場所がある。俺は国を背負って必ず成功しなければならないし、必ずする。帰る場所のあるアマチュアと一緒にしないでくれとはっきり言われるんだな。なるほどなぁ、そうなんだ。ステートアマとかいうけれど、もう根性が気構えがまるっきり違うんだな。主人公は留学の目的を「音の純化」みたいなことを言ってるのだけど、彼らから見れば何寝言ってるんだということになる。

 芸道という事になればそうなんだろうな。昔盲目の高橋竹山の話をどこかで読んだけれど、好きだとか嫌いということじゃない。もう後に引けない、そこまでの覚悟があるかどうかを問われるんだな。

 物語はそんな話が主流ではありません。自由がない国というのはどういったものか、そこからどんどん壊れて行く時の流れに翻弄されてゆく音楽家たちの姿が書かれています。



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