
はる 7023
一番最初に東京で個展をやった画廊のオーナーはこんなことを言っていた。作家と生きてゆくにはコレクターが付かなければ難しい。コレクターはどんな絵を好むかといえばどこにもないような変わったものを望む。必然的にコアな作品を描く作家の方が生きて行きやすいだろう。細かいとこはちがうけれど、大体こんなことを言っていた。
それを聞いて、私はそんなところを目指していないし、人と違うコアな志向を持った人間ではないので、この世界で生きて行くのは難しいのかなと漠然と思った。
その時はそう考えていたわけではないが、個人的な好みとか嗜好などどうでもいい、私はもっと普遍的などこにでもあるような根源的なものを描きたいと思っていた。そういう作家は生きづらいのかなぁとこれまた漠然と考えていた。
今から考えると、満更間違えていなかったのだと、そう思うな。
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