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あそびべのHARU・ここだけの日々
画家・榎並和春

静かに祈りたいと思う。合掌 - 2005.01.17(日記)
はる 1309
 1・17は私にとって忘れられない数字の一つだ。あれから10年経った。

 映画やテレビの映像では見知らぬ町や村が瓦礫の山となり、そこら中で、きな臭い煙が立ち込めている、などという映像は見慣れてはいた。しかし本当のところはこれはただの映像で、このうらには平和な日常が存在するのだと考えていた。

 それは例えば子供は自分は絶対死なないと考えるように、どんなに悲惨なものでも直接的には自分に関係のないことだと、のんきに構えていたところがあった。

 子供時代に育った町を離れてもう何年も経っていたけれど、自分の根の部分を作って育てたのはこの町だと今でも思っている。

 ショックだったのは、今も母親や姉や多くの幼馴染や友達が住む、その街が燃えている。あの角を曲がったところに確かあったものが、今はもうない。そう考えると何か知らない強烈な喪失感にとらわれた。いままで他人事でしかなかった悲惨な光景がリアルな惨状として想像できた。ぶるぶると震えて自然と泣けてきた。

 個人的にはその年の四月から一年間の海外研修の話が進んでいて、その準備でてんてこ舞いだった。そういった意味では役に立たない親不孝な息子のようで、頭が上がらない。

 その放蕩息子が帰ったのは、さらに一年後で1997年「こころのかたち」として神戸で初めての個展を開催した。何の足しにもならないけれど、それは自分なりの神戸の町へのレクイエムだった。

 あれから十年経った。

 静かに祈りたいと思う。合掌

 



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