
はる 6921
2019「同行二人」S100部分 混成技法
昨年の国画会展に出品した作品ですが、もともとは四国のお遍路さんの話で、どんなつらい時にも弘法大師が付いていますよという話ですが、信仰を持たない私にはピンとこないところありますね。ただ、独りぼっちになった時に一緒にいてくれる人がいるとかんがえると勇気つけられる気がします。
ピンチになった時に、芸術は何も役にたたないじゃないか、人が生き死にを云々しているときに呑気に絵ばかり描いていてもなぁという話もいっけん説得力があります。でもそれはまだ、地獄を見ていない人の感想ではないかな。考えてみてください人類の何千年の歴史を、絵画に彫刻にしろ建築や文学や演劇、残っている物はすべて形を変えた「いのりのかたち」のようにおもいます。
とことん追い詰められた時、絶体絶命、そんなときに心のよりどころになるのは人類が作ってきたこういった「いのりのかたち」ではないかな。