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あそびべのHARU・ここだけの日々
画家・榎並和春

聖母 - 2019.12.25(ポケットの窓から)


はる 6810
 カミさんの熱もだいぶ引きました。今年の風邪は高熱が続きますね。気を付けてください。
「こたえてください」①
 私はクリスチャンではありません。聖母像とかイコンのような画像を描くことが多いので聞かれることが多いのですが、キリスト教に帰依しているわけではありません。ですが、聖書の逸話から絵にすることも多いのでそう取られても仕方ありませんね。千手観音のような仏画を描くこともあるし、もっと原始的な洞窟の壁画のようなものも絵にします。そこらあたりのことをまとめておく必要もあるかな。

 私のテーマは基本的には一つです「こたえてください」です。それに派生して「おおいなるもの」と「いのりのかたち」というのがあります。イタリアから帰ってきて油彩画をやめて水性の混成画に移行しました。油彩を描いているときにもやや宗教的なテーマを扱っていましたが、もっと自分の足元をみつめた描き方がないものか、テーマがないか探していました。油彩画というのはどうしても西欧の画材であって、例えばフランドル地方のファンアイクが油彩画を始めたといわれていますが、そういった西欧独特のキリスト教的な風土から油彩画が出てきました。その後ルネサンスを経て科学的な遠近法なども取り入れて油彩画は絶頂期を迎えます。

 我々東洋人がこの油彩画に触れたのはやっと150年ぐらい前の明治の初期です。西欧の科学技術の一環として入ってきました。ですから最初の学校は工部美術学校だったのです。彼らは本当に徹底して真面目に西欧の油彩画を学びました。当然本場に留学する人たちが出てきました。黎明期の素晴らしい作家たちが出t来ます。当時の社会的風潮は脱亜入欧でアジアの遅れた文化文明を捨てて西欧の先進的な技術を学ぼうという涙ぐましい努力です。その甲斐あって技術的にはとびぬけた人たちも出てきました。

 ところがその技術を使って何を描くか、ハタと困るわけです。具象的な観音さんを描いた人もいましたが、どうにも様にならないのですね。そこのところは我々も同じだと思いますね。油彩という西欧の道具を使ってどう我々の精神なり文物風土表現するか、まぁ言ってみれば現代にまで続く大きなテーマなんですね。

 続きはまた明日だな。


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