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あそびべのHARU・ここだけの日々
画家・榎並和春

チェロ - 2019.12.24(ポケットの窓から)



はる 6809
 音楽は絵を描くよりも好きだったな。今絵は生業になっているのでよくわからないところもあるのだけれど。好き嫌いだけで言うなら音楽の方が好きだ。だからと言って人様に聴かせるだけの腕がある、才があるということではない。いやだから好きな趣味でいられるのかもしれんな。これが飯のタネになるならたぶん苦痛だろう。

 芸の才というのはたぶん一代では花開かないような気がするな。特に音楽など、かなり小さいころの生活環境によるところが大きい。身近にピアノでもあれば別だったかもしれないが、子供のころの環境は長屋にすし詰めで暮らす貧乏役人の家族だった。まぁ旅芸人の越後獅子あたりがいいところだ。親父は浪曲が好きだったからな。

 小学校の高学年の頃に学校に消防団の吹奏楽団がやってきて、マーチングパレードをやった。これがめちゃくちゃにかっこよかった。中学生になったら部活はブラスバンドをやると決めていた。譜面が読めるようになったのもブラバンのおかげだな。部活が楽しくて、中学校は部活をしに行くといっても過言でない状態だったな。夏休みもほぼ毎日行ってたのじゃないだろうか。ところが残念なことに三年の時、熱心だった部活の顧問が転校してしまった。ショックだったな。初めてクラッシックのコンサートにも連れて行ってもらったり、先生の自宅に招待してもらったり随分とよくしてもらった。

 ブラスバンドのコンクールなどにも初めて参加した。インクのにおいのする新しい譜面をもらった時のワクワク感はよく覚えている。これを半年ぐらいかけてゆっくり仕上げて行く、そんなのも楽しかった。何かいっぱしの音楽家になったようでうれしかったね。「マイフェアレディー」とか「ペルシャの市場にて」などいまでもよく覚えているな。

 神戸で初めて個展をしたときにこの中学校のブラバンの連中が来て、うだつの上がらない第二クラニネットの花屋の息子と楽団のマドンナが一緒になっているのを知ってびっくりしたな。うらやましくもあった。みんな遠い昔だ。

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