
はる 6692
2019「護符またはお守り」SM部分 混成技法
未発表
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個展の絵は小品がほとんどだ。観た人が飽きないようにできるだけ色んなバリエーションを出せるように無い知恵を絞るのだけれど、それはそれ私という人間は極普通の人間で、一年やそこらでそれほど大きく変わることはない。それでもよく見ると少しずつ変化しているのが分かる。
私の中でお守りとか、護符のようなものは幾度となく出てくる。特に意識して描いている訳ではないのだが、いたずら書きしている間に何気なくそんなものになる。私の中ではたぶんそういったモノへの憧れのようなものがあるのだと思うな。
小学校に上がる前の頃だったな。いつも行く駄菓子屋でチューインガムを買った。それは当たり券付きで、当たるともう一つもらえるおまけがついていた。その時は外れ券でとても悔しい想いをしたんだな。何気にお店の中を観ると誰もいなかったので、思わず手が伸びてホケットの中に入れて、急いでお店をでた。
まぁ後悔したこと。人様のものを盗んでしまった。たぶんこのままでは私はとんでもない悪人になるのではないか、と子供心に思ったんだな。どうすればいいのか。
私は小さなお守りに願をかけていつも持ち歩くことにした。その後そんなことは忘れてしまったから、悪人にはなったが、盗人にならずに済んだ。