
はる 6450
人物には目も鼻も口もない。右側の人物は男か女さえわからない。それでもこの絵には観る人を巻き込む力があるのだろうか。こうやって各地で個展を開催して、気に入ったら購入してもらうそんなことを毎年繰り返している。ドサマワリの旅芸人のようだ。売れたからいいとは思っていない。まして自分の作品を芸術作品だとも考えていない。市井の名もない人々が、自分の身の回りを飾るため、心の拠り所として身近に置いてくれる。もうそれだけで充分幸せな気分にさせてくれる。本来絵画には単に壁の飾りではない、護符とかイコンのようにそんな意味もあったのだろう。絵は鏡のようだ。観る人の心のなかを写します。