
はる 6286
自分が古いのか今各地で開催されているアートフェアみたいなものをみてもどうもピンとこないな。今最新のアートだと言われてもなんか違うんじゃないのと思ってしまう。大体現代美術全体が私にはピンとこない。たぶん古いんだろうな。あのようなものをいくらお金が有るからといって買って帰って家に飾って置こうという気がしない。
この間ある記事を読んでいたら、アートは投資だというふうなことが書かれていた。そうか、投資なんだ。そうやって眺めてみると、新興の中国やアジアの若手の起業家が触手を伸ばしているのが理解できる。マネーゲームの一種で絵画の価値などどうでもいいわけで単にブームというのか流れ、そうだなネットの仮想通貨と似てるな。あれも真のところは全く理解できないのだが、バブルの頃の投機みたいなものかな。誰かが100万といえばそれ以上で流通して行く。右肩上がりで値が上がっている時は誰も損はしないのだが、何処かで嘘がばれてしまう。そんな危なっかしい博打のようなにおいがするな。全部がぜんぶとは言わないけれど、オークションが絡んでくるとどうも眉唾だ。誰かが仕組んでいる。乗り遅れたら破綻する。
私の絵の購入者をみていると、そんな人種とは別物だということが良くわかる。基本自分が気に入ったから、手元に置いておきたいから、コレクションしたいから、それだけの理由だ。私の絵が将来高く売れるからと思って投資の対象として購入する人は多分いない。本来こういった嗜好のあるものは、ただ好きだというだけでいいのだと思う。それ以外の理由はない。買った人がそれだけの価値を見出したということで、結局はまわりまわって自分の価値観を買ったのだと思うんだな。他人が何と言ってもいい。私はこれこれにこれだけの価値を見出した。そこのところが重要だ。
骨董の青山二郎の名言だけれど「美は発見である」というのがある。結局、他人はどうでもいいのである。私はこれこれにこれだけの美を見つけた、価値を見つけたというのが美の王道、醍醐味だと思うな。