はる 5073
この前の作品から五年ほど経っている。その間見てわかるように有本利夫の影響をもろに受けている。まだこの作品などはその影響が少ない方だ。彼のそのデザイン化されたスタイルと色、壁画のようなマチエール、物語性など未だにその範疇から抜けていないようにも思う。
それとチラシの方にも書いたけれど、只の壁の飾りを描いているわけではない。音楽や文学、その他の表現のように見た人の心を揺さぶりたい、もっと共感してほしい、もっと切実なメッセージが伝えられないかと思ったんだな。そうなると、タイトルにあらわされる「ことば」も大切な要素になるのじゃないか。短歌や俳句、詩のような短い「言葉」でイメージを伝えることが出来ればもっと表現がダイレクトになるのではないか。そんなふうにも思った。