あそびべのHARU・ここだけの日々
画家・榎並和春

あれから30年 - 2013.08.25(ポケットの窓から)

はる 4432
 いつの間にかこんなところまで来てしまったけれど、元々はこんな大それたことになるとは思っていなかった。そうひっそりと学校の先生でもやりながらほそぼそと絵でも描いて行ければ御の字だ、そんなふうに考えて教員免許も取ったのだけれど、それもつかの間のことで一年ポッキリで辞めてしまった。あの時は本当に心を病んでいたように思うな。

 そりゃ無理もないだろう。歳は食っていたけれど、一ヶ月前までは学生で好きなように絵を描いて暮らしていた人間が、はいよっと中学二年生40人ほどの担任を任されたのだから、おかしくならない方がありえない。どうあがいても経験不足は否めない。校長先生も凄いよな『辞めます」というと引き止めなかったからな。「あっそう、辞めるの」ってな感じ。

 今考えると、どこかで「絵描きになる」という気持ちがあったのだろうな。いやなれたらいいなぁ・・という願望かな。私の中では、学校の先生と絵描きというのは両立しない職業なんだな。絵描きという仕事にも色々あるけれど、私が考えている絵描きというのはただ絵を描く事を職業にしているというだけではないんだな。青臭いけれど言っちまえば、絵を描くことを通して自分を見つめたい、そんな生き方を言うのであって、職業にはなりにくい。

 学校の先生、教師というのはどうかんがえてもこれは職業なんだな。たとえ美術の教員であっても美術という道具を使って人間を教育するというプロであるわけで、とても片手まに自分のことを第一に考えてできる職業ではない。反対に自分の事など二の次三の次にやってやっと一人前の教師といえるのではないかな。だから教員をやりながら絵描きですということは自分の中ではありえないのだ。教師は素晴らしい職業だ。ただ教員をするなら絵は趣味に徹する、そういうことだろう。

 だから教員をやっり続けているといずれ私の中では何かが分裂する。壊れるという予測はあった。それが意外に早い段階でやってきたというだけのようにも思える。

 まぁしかし、そこからが大変だ。あれから30年経ってしまった。


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