はる 4361
今日は雨が降ったりやんだり、梅雨らしい天気だ。
この間持って行った本を読んでしまって、帰りに新宿の駅で買った本。暇つぶしに読む本なので、何でもよかったのだけど、予想に反して面白かった。
「嫌な女」 桂 望実
「人生の楽しかった出来事のランキングについて」p182
「・・人生という難題について考えさせられるのは、高校生の時だと思うんだ。進路という分岐点があるからね・・ところがだ。六十近くまで生きてきた人間が、又、人生についてかんがえることになる。この時は本気だ。人生を再設計するわけだからね。知識がないだとか、世間を知らないだとか、そんないいわけはできないからね。本気の真剣勝負だ」p332
「幸せか?と尋ねられて、「そういえば、そうだ」と気付くくらいが、ちょうどいいようだ。尋ねてもいないのに「幸せだ」という人は、そう思い込まずにはいられない状況であることが多い」p366
本を読むというのは楽しい時間だ。私の人生に読書というものが欠けていた。小学校の通信簿に必ず書かれていたことは、字が汚いと本を読めという二点だった。
字の汚さは筋金入りで、真面目に真剣に書けば書くほど小学生の字か、少し知恵が足らない人のような字になってしまう。最近は筆を持たせると、絵か字か分らないような即興的な字を書いてそれなりに見せてしまう技を覚えたので、何となく誤魔化してしまうのだが、本来の字は人様に見せられたものではない。これはもう一生墓場まで持ってゆくしかない。
読書の方は、遅ればせながら30過ぎから親しみ始めた。だからなのか、元々の性格なのか難しい本は読めない。読書は娯楽に徹している。本好きの人には申し訳ないですが、私の読書は暇つぶしです。
それでも、どんな本にもどこかに心に響く文章があるものだ。見つけると何か得した気分になる。遅ればせながらもいい趣味をみつけたと思う。