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あそびべのHARU・ここだけの日々
画家・榎並和春

イタリア滞在記 16 - 2005.09.18(日記)

         16 ヴェネチィア パドヴァ シエナ 小旅行の巻 3

 

 パドヴァからフィレンツェまで鉄道、フィレンツェでシエナ行きのバスに乗る。バスのターミナルが分からず荷物をもってうろうろする。こんな時旅の疲れとスムースにいかない苛立ちからいつもケンカになる。悪いのは大体、私の方だが。

 きれいに舗装された道を軽快に走って行く、途中の小さな村をどんどん通過して、一時間ということだったが、もう少しかかったように思う。バスはシエナの城門の外に着く。帰りのバスの時間と場所を聞いて、みんなと同じ方向に歩きだす。

 シエナは絵を描く者にとって馴染みの深いひびきだ。シエナ色、バァーント・シエナ色レンガのような色だけれどもう少し赤みがある、この町の色だ。小さな幾つかの丘の上にあるこの町は、フィレンツェと並び称されるほどの力があった。シンボル的なマンジャの塔もどこかフィレンツェのヴェキオ宮殿の塔ににている。ただフィレンツェの様に交通の便がよくないので、どこか取り残された中世の古都というイメージがあり、大きくない分好ましい。

 イタリアは古来からの都市国家の集合体で、日本などの様な中央集権国家と少し違ってかなり地方色が強い。イタリアでサッカーが盛んなのは、ある意味でそういった郷土愛と無関係ではない。シエナの歴史は他の歴史書に譲として、とにかくこのトスカーナ地方の有力な城下町で、フィレンツェやローマはあまりにも有名で、その分観光地化されすぎていて不満を持つ人も、必ず満足する魅力有る町だと思う。

 石畳の上を道に沿って歩いて行くと、右手にゆるやかにカーブする。道の両側はレストランや小さなお店が並ぶ、その店の屋根越しに、ドゥオーモの尖塔が見える。私たちのホテルはこの聖堂の近くなので、みんなと同じ道を行くのではなく、脇道にそれる。谷底に落ちる様な急な坂道を下ると、反対に上り坂になった。なんのことはない、結局前の道と合流したのだ。人とは違う寄り道をする、くたびれ損の私たちの人生そのものだ。しかし途中に地元の人達で賑わううまそうなトラットリア(食堂)を見つける、そこで食べたスパゲティ・プリマベラ(冷たいトマトソースのスパゲティ)はとてもおいしく滞在中何回か食べに出かけた。人生悪いことばかりではない。

 この旅で沢山のホテルに宿泊したけれど、ローマのホテル・ロカルノとシエナのホテル・ドゥオーモ、ローテンブルクのホテル・ハンブルグは一生忘れないだろう。このホテルの良さは立地条件の素晴らしさだ、名前の通りドゥオーモの近く、カンポ広場まで歩いて五分ぐらい、この町の住人になったような気になれる。

 荷を下ろして、さっそく町の探索にでかける。ゆるい下り坂を歩いて行くと音楽学校の校舎が右手に見える、ときどき練習の音が聞こえる。こんな環境で好きな音楽を勉強できるのは羨ましいかぎりだ。



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