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あそびべのHARU・ここだけの日々
画家・榎並和春

イタリア滞在記 1 - 2005.09.03(日記)

         1 旅立ちの巻 (4月)

 

 と言う訳で、夫婦揃って約一年間、イタリアの小さな田舎町(カピトーネ村)に滞在す る事になった。うそからでた誠、瓢箪からこま、藪からぼう、きっかけは単に「行けたらいいね」ぐらいの夢だった。それがいつのまにか「行きたいね」となり「行くのだ」となった。考えてみれば、私の人生は、いつも「だといいね」から始まる。絵描きになったのもイタリアで個展ができたのも、この虫のいい夢から始まる。

 さて西まわりに回るならばどの都市に滞在しても一年間ならば有効という、誠に都合のいい航空チケットを手に入れて、成田空港を、大いなる期待と不安を抱えて旅立ったのだった。ヨーロッパは、二十年も前の学生時代に一度、貧乏旅行したとはいえ、西も東も分からないのは当然として、今度は女房づれだし、昔のように、若くもない。ましてローマはどんな観光案内を読んでも、要注意の悪名高き都市である。鬼が出るか蛇が出るか、でたとこ勝負の流れ旅、でこぼこコンビの夫婦旅が始まったのだった。

 アムステルダムに着いたのは、お昼すぎ、そこで延々とローマ行きの飛行機を待つ。格安チケットには、この待つと言うことが必要不可欠だ。振り返って考えてみると、この旅で得た教訓の一つかもしれない。ローマに着いたのは、夜中の十一時頃、さてさてお迎えが来ているだろうか、ここが人生の分かれ道、待つこと十分、これが一時間にも2時間にも感じられましたが、無事利夫さんとめぐり逢ったのだった。

 利夫さんは、ヨーロッパに来て、二十年近く、今ではイタリア人の嫁さんマリアと愛児タロー君の良きパパで、添乗員を生業にしている。しかしこの時点では、逢ったこともなければ、喋ったこともない、どんな人物か、知る由もない。一種の賭で、この旅のいいも悪いも、あなたしだい、私にはこう言った開き直りがあって、今のところ、これが功を奏している。

 カピトーネ村はローマから東北方向へ百Kmほどの地図にも載らないような、小さな村で、地理的にいえば、ローマとアッシジの中間点になる。ローマのダビンチ空港を出発して高速道路をぶっ飛ばしてカピトーネ村に着いたのは、真夜中の1時をとうに過ぎていただんだんと明かりが少なくなり、寂しくなって行き、その村に着いた頃には、明かりなど全くなかった。辺りは真っ暗、はるかかなたに、星のように瞬く明かりがあるだけ、利夫さんは色々説明してくれるのだが、なんせ周りが真っ暗なので、なにも分からない、ぽつんと燈った明かりの下に行けば、カーサ、キムラがそこにあった。

 私たちの部屋は、全く独立した家で、広い庭の片隅に建っている。家の中はベットと机と洋服ダンス、それとバスルームのみの可愛い家です。全く知らなかったのですが、この家は、私たちが使うのが初めてで、新築だった。これはついてるこの旅は、旨くいくという予感がしたのだった。



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