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あそびべのHARU・ここだけの日々
画家・榎並和春

「小国寡民」の世界 - 2011.10.11(ポケットの窓から)


 隣りに一人暮らしの爺さんが住んでいた。一昨年亡くなってここは空き家になってしまった。我が家と地続きの庭は10坪程度の小さなものだが、日当りも良くよく小さな潅木が無秩序にはえて雑木林のようになっていた。出来たら貸してもらって開墾して小さな菜園にしたいなぁと考えていた。

 幸いに庭の管理と雑草の駆除を条件に貸してもらえるっことになって、庭の開墾を始めたのだが、すぐにつまずいてしまった。と言うのは生前爺さんがごみを庭に埋めていたからで、掘り返すと何年経っても腐らないビニール系のごみがわんさかと出てきて閉口した。

 このごみと小石の選別、小さな樹でも草花と違って根はしっかりはっていたのでそれをきれいにするのはけっこう大仕事だったな。昔の人が雑木林を開墾して大きな根株を掘り返して行くのはさぞ大変な事だったろう。まぁ比べ物にはならないだろうけれど。

 畑の隅に大きなざくろの老木が生えている。幹のほとんどはうろになっていてそこに雨水がしみこんで年々生きている部分が少なくなっている。それでも毎年大きなざくろの実をたわわに実らしている。今年も例年通りに実をつけていたが、やや小ぶりにはなってきたようだな。

 水は天水を貯めて使っている。これが意外に溜まるもので驚いている。もっと本格的に工事でもすればロスも少なく天水だけで充分にまかなえるのではないかと思っている。まぁ多分工事はしないだろうけれどね。

 ここからの風景が気に入っている。いかにもうらぶれた崩れかけた田舎家と小さな畑。鶏がいてコケコッコーとでも鳴けば老子が唱えた「小国寡民」の世界に近いのではないか。隣近所を眺めれば立派な2x4のいかにも今時の建物が建っているわけで、そんな中にオアシス?のように古い中国的な風景があるのは面白いと思う。私だけかな?ちょうど北方謙三の「水滸伝」全19巻を読み始めた。
 明日から出かけます。また更新は滞りがちになると思いますが、できるだけ臨場感のある報告はしたいと思ってはいます。それではまた。



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comment(2)

 
 
 OKわかりました。また来年もここでやる予定です。機会があれば、夙川でお会いしましょう。甲府ではいつもお会いますが・・。

 
どうぞお気を付けて。夙川に行きたかったのですが、所用が重なり行けそうもありません。あしからず。

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