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あそびべのHARU・ここだけの日々
画家・榎並和春

クロッキーのポイント - 2011.08.29(ポケットの窓から)







 


はる 3718

 長年クロッキーをやってきて、ある時に一つのポイントをつかんだと思った。昨日話したことと同じ事だけれど書いてみる。つまらなければ飛ばしてくださいな。



 多くの人(絵を趣味にしている人)は絵を描く場合、上手に描こう、うまく描きたいという願望がある。で、その上手いというのはどういった絵かと言えば、兎に角写真のようにそっくり見えたまま、実物と見間違うほどに描ければそれが一番いいわけで、それ以外は二番手、三番手だと思っている。



 だから描き方として写真を撮ってそれを何等分にして拡大する、人間コピー機のように描くことが一番手っ取り早い訓練の方法だと考える。そっくりそのまま、見えたまま、何も考えずに、目をさらのようにして、コピーする。まぁそれも一つの訓練の方法ではあるでしょう。元々が写真のように描きたいというのであれば、それが一番近い方法かもしれないな。



 けれど私が考える作画の方法というのは、対象に似るとか似ないとか、上手いとか下手であるというのを一番には考えていないということだな。かといってでたらめに描けといっているわけではないのだよ。今からいうように描いて行けば、ごく自然に当然の成り行きとして似てはくるんだ。似ては来るけど対象に似ると言う事を目的にはしていないということだな。



 じゃ何を目標にしているか?ということだな。ここのところが最も重要なポイントになる。例えば普段何気なく暮らしていると、ほとんどの場合風景など見過ごしている。特に何かこころに引っかかりでもない限り、日常的には風景は特記すべき事柄ではないわけで、記憶に留まることはない。見てはいるけれど見てはいない。意識して見てはいないと言える。



 めがねをかけている人は普段はめがねの存在を忘れている。忘れるくらいでなければ邪魔になるわけで、特に意識しない限りめがねはないものとして暮らしている。ところが意識してめがねを見るとはっきり抵抗物として見えるわけで、そこのところが見ているようで見ていないということだな。ちょっと寄り道をしたかな。



 絵を描くという行為はこの「意識してみる」という事なんだということだ。で、意識しただけではだめでそれを報告しなければ、意識してみた事にはならない。その報告の結果が描かれた絵ということになる。



 例えばモデルさんは左のほうを見ている、右肩は左肩より少し下がっている、体は少し右に傾いている、体重は右に掛かっている、鼻先と足先のラインがほぼ一直線だ、・・・という風に自分で一つ一つ確認して行く行為なんだな。それが絵を描くということなんだ。結果として自然と似ては来る。けれどそれは目的ではない。



 このことを知るために実は人体クロッキーなどをしているといてもいいのじゃないかな。クロッキーも絵を描くという行為であるから絵の本道とつながっていて、結局は表現というのは自分の考えていることを如何にすれば人様にメッセージとして報告できるかということである訳だから、見えたものをどうやって「自分はこう見えました」と報告する訓練はとても大事なことのように思う。



 これが私がクロッキーで得た大事なポイントだな。お分かりいただけたでしょうかね。




comment(2)

 
No title 
 漫歩子さん、コメントありがとうございました。

 誰に向かって書いているブログなのか、はっきりはしていませんが、どこかで誰かが読んでいると思うと張り合いになります。ありがとうございました。

No title 
久しぶりに、コメントを書きます。

「その上手いというのはどういった絵かと言えば、兎に角写真のようにそっくり見えたまま、実物と見間違うほどに描ければそれが一番いいわけで、それ以外は二番手、三番手だと思っている。」

まさしく、そうですね。
頭では理解しているつもりらしいが、やってしまっている。
どんなに頑張っても実物には勝てないのに・・・


secret


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