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あそびべのHARU・ここだけの日々
画家・榎並和春

あなたの好きな色とエピソード ・TB 「はれとけのいろ」 - 2005.07.05(日記)
はる 1181
 「はれとけのいろ」

 どこかに書いてあったけれど、HPにこんな傾向があるそうだ。嘘か本当か、それは知らないけれど。

 一つは素人さんのページほど色数が多いということ。特にレインボーカラーを多用するのは、初心者におおいらしい。まぁ色が使えるとなると使いたくなるのが人情だけれど、色が沢山あるということと、上手に使えるというのは違うことなんだろう。そこのところが難しい。我々の色感はやや西欧かぶれしている。

 日本人の色彩感覚というのは、色数が多い=極彩色=極楽浄土という感覚だろうか。豪華絢爛総天然色といえば大漁旗やねぶたの山車を思い出す。祇園祭や各地のお祭りの色彩もどちらかと言えばにぎやかだ。「はれとけ」の色ということになるのだろうか。常日頃の生活が厳しいほど、「はれのひ」には跳ねた色を使いたいということかな。

 17世紀イタリアにカラバッジョという画家がいる。この男は色々な逸話のある男で、有名なのは女性問題で殺人事件をおこして国外追放になったとかなんとか、にぎやかだ。けれども彼の描く絵はドラマチッで、色数も少なく、明暗がはっきりしていて分かりやすい。ということで現代でも充分に魅力的で、世界中に多くのファンがいる。で、かれの描写方法というのはイタリアの乾燥した、美しい光の中でしか生まれなかっただろうな。

 明治以降西欧の画法が入ってきて、それまで輪郭だけで物事を写し取っていた画家たちは、西欧の三次元的な明暗法にビックらした。横山大観などが提唱した「もうろうたい」などという描写法は、今から考えると西欧画的な日本画という解釈ではないかな。

 随分前の「太陽」の別冊に日本の神様のお供え物の特集をやっていたけれど、それはまさに豪華絢爛総天然色の世界だった。我々の西欧かぶれした眼にはエキゾチックにさえ見える。タイムマシンで百年前にもどったら、西欧人が初めてアフリカンカラーを見たとき同じくらいのショックがあるのだろう。

 結論というわけではないけれど、面倒になってきたので言いたいことだけ言うと、どんなに西欧風なこしらえをしても自ずから匂ってくるものがある。それを風土というのだろう。カラバッジョは17世紀のイタリアにしか存在できなかっただろうし、大観は明治の日本にしか登場できなかった。

 で、今我々が立っている風土とは何なんだろう。「はれとけのいろ」を無くした我々は根のない本当にあやふやなところに立っていないかということだ。 (はる 1181より転載)




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