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あそびべのHARU・ここだけの日々
画家・榎並和春

下書き1 - 2010.09.08(ポケットの窓から)








パレット1

 

はる 3363

 「遠い記憶」・・下書き1



 胎児は母親のお腹の中で生物発生から進化の様子を順に繰り返してゆくそうだが、私の分身である作品も、今までの描画のスタイルの変遷を順番にみせているように思う。一つの作品は突然そこに現れてきたのではなく、私の今までの経験や体験が何らかの形で沈み込んでいる。だから真似をしても同じものにはならないし、百人の作家がいれば百通りの方法があって当然だ。それを考えるのが作家の仕事だとも思う。



 ある程度地塗りがいい感じに仕上がってくると、そろそろその中にあるイメージを見つける仕事になる。けれどほとんどの場合、最初のイメージはありきたりでつまらない。無理やりいじめて何とかアイデァを出したような作為的なものは、さっさと二巡目あたりで消えしまう。そうやって何度もなんども繰り返して自分の心の中を覗き込むような仕事をしていると、突然何かがひらめく時がある。そうなってくればしめたもので、自分では絶対描けない様な作品が描けたりする。



 何やら霞がかかったように、ぼやーっとしていたものが、段々にクリアーになって、どこかで見たような人が、何かをやっているなぁと見ていると、それは自分だったというようなことになる。ちょっと不気味な話だけれど、その人の心の中にもう一人の自分がいて、その中にまた自分がいるといったことかな。結局どこまでいってもその人から抜け出すことはない。



 ある作家が「人との違いが大事といわれるけれど、私は人と共通するものを描きたい」というふうなことを書いていた。私の仕事は様々な事柄の底の方にある「遠い記憶」を探し出して、誰でもが共感できるものに形を変える仕事ではないかと思っている。それが出来たかどうか、今年もまたそんな作品を並べます。



 



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