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あそびべのHARU・ここだけの日々
画家・榎並和春

誰でもわかることを分かりやすく - 2010.06.16(ポケットの窓から)






 

はる 3281

 大体これで行けるのじゃないか、と思ったのはそう昔のことじゃない。それまではあっちに行ったりこっちに来たりで何だかどこかで見たような絵を描いていた。



 木村忠太を見れば忠太風に三岸節子をみれば三岸風にというわけだ。いいと思ったものをどんどん真似していた。というのか自然にそんな様になってしまう。けっこう抽象的な仕事から日本画のような硬い描写まで、一時はそれでも最前線を行っているつもりだった。



 団体展に出品するようになって、最初は日展系の団体だったので、わりと穏健な描写をしていた。そういった方向を要求されていると思っていたのでね。生意気にも団体展用の作品と自分のやりたい作品とを分けていた。どんどん具体的な描写から離れてきてどうにも苦しくなってきた。その時にちょうど落選してしまったので、それを引き金にやめてしまった。まぁ今から考えると、悩むほど作品のグレードは高くなく、落ちるべくして落ちたというのが真実だと思う。やりたいようにやってだめならだめでいい。それだけのことだ。

 

 絵を描いて暮らして行きたいという願望はあったけれど、それが要するに「売り絵」のような絵を描くことではなく、「自分の絵」を描いて果たして売れるものなのか、それを生業にして食っているというのはどういうことなのか?ほとんど誰も身近にそういった人がいなかったので分からなかった。



 富士山描いたり、綺麗な花や美少女描いたり、モンマルトルの丘に行けば似顔絵かきが今でも哀愁を漂わせて観光客に媚を売っている。一世代前のボヘミアンを演じているだけでそれがアーティストだとはとても思えない。そんな風に生きたいわけでもないだろう。ドラマの主人公でもあるまいにね。一生それで生きられるならそれでもいいけどね。



 何のために絵を描いているのか?生業じゃないなら何なんだ。個展を毎年始めた。やってもやっても絵など売れないし、誰からも何も言われないし、このままやってても意味ないのじゃないか、思い悩む日々。でもまぁ少しは気に入ってくれる人もいたから慰められたけれどね。兎に角毎年個展をやって一年の成果を見てもらう。大きな作品も」小さな作品も含めて、毎年の成果を報告する。まぁそれでいいかとも思っていた。だめならだめでそれも私の生き方、生き様だからね。



 そうやって生き様を晒すことが、即自分の芸だと気づいたらすごく楽になった。「こたえてください」「いのりのかたち」「おおいなるもの」これで行けるかなと振り返ったら、絵を描いて生きてきた自分がいた。



 誰でもわかることを分かりやすく。これかな。



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