はる 5446
画家を目指しているIくんから質問がありました。どうやって食って行くのかというダイレクトな質問だったので、私もダイレクトにお答えしました。当然固有名詞は省きました。
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「さて、絵を売って生活するのは言うほど簡単ではありませんね。私もけっして余裕があるわけではありません。年収××万ぐらいですから普通のサラリーマンの年収の三分の一ぐらいでしょうか。
名がある作家ならば一か所で××万ぐらい稼いでしまうのでしょうが、私などは数でこなすしかありません。昨年は5か所で個展をやりました。よくやれますねと言われるけれど、作品を上手く巡廻すれば売れない演歌歌手のように地方のドサマワリを覚悟すればやれないことはありませんね。
特に地元は貸画廊でやります。これはマージンが有りませんので、効率がいいですね。まず地元のファンをしっかり増やすことです。地元で毎年個展やってファンを増やすことが第一でしょう。それから、同じ地域で重なるのは画廊さんも嫌がりますね。
次にデパートですが、直接行って受け付けてくれるかどうかわかりません。そういう人も工芸などの場合あるようですが。デパートと取引のある画商さんにコンタクト取るのがいいとおもいます。春にグループ展をやる美岳画廊もそんな画廊の一つです。××にもそういった画商さんがいると思います。ただしデパートは利率が低ですよ。二割とか三割とか言われます。
美岳画廊HP
http://www.g-mitake.com/category/1437750.html
いずれにしても画廊さんも商売ですから、赤字になる作家と長く続けてやれません。これはやっぱりシビアだと思います。もちろん「いい絵」であることが第一ですが、「いい絵」=「売れる」とはかぎりませんからね。また「売る」ことを意識すると下品になります。いまさらですが。。画廊にとっては××の会員であろうが無名であろうが関係ありません。
絵描きとしてやって行けるかどうかは、自分と二人三脚で一緒にやって行ける画商さん(何人か)を見つけられるかどうかにかかっています。これは自分で探す、見つける、邂逅を待つしかないんです。
色々かきましたが、近道はありません。絵描きは夢を売る仕事です。王道をたゆまなく進むだけです。頑張ってください。」