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あそびべのHARU・ここだけの日々
画家・榎並和春

 1986「ほうき星」油彩F3 - 2023.05.23(作品)

はる 8051
 1986「ほうき星」油彩F3
個人蔵
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「街とその不確かな壁」村上春樹
 村上春樹の最新の長編を読んだ。大体において彼の作品は長編が多いのだが、今回の著作もご多分にもれずかなり分厚い。それも細かい字でびっしりと書かれている。長い物語が不得意な読者はそれだけで食傷してしまうだろう。私は自分の土俵に置き換えて読んでゆくので、普通の読書ファンとは少し違う読み方なのかもしれない。
 主人公とその彼女が想像上つくった架空の街がある。架空の街だから何とでもできるのだが、実はそれがそうでもない。架空だからこそしっかりとしたルールが必要である。でなければ架空上でも存続できなくなってしまう。まぁありとあらゆる創造の世界というのは、本人だけのルールで出来ているのだが、それを説明することが案外難しい。ここでは夢とか潜在意識といった領分に入り込んでゆく。夢というのは全く自分の知らない世界ではない。たぶんどこかで読んだり、観たり、聴いたりしたことが、複雑に混ざりあって不思議な世界を見せてくれる。それは自分の作り出したものであるにもかかわらず、自分の自由にはならないという摩訶不思議な世界だ。そんな「あちらの世界」と「こちらの世界」を行ったり来たりする話だといえば乱暴すぎるか。
 この村上春樹独特の世界を私はどう読んだのだろう。
 私の作画法は、最初何も考えずにでたらめに下地を作って行く。派手な色のついたプリント地をあえて貼りこんだり、こんなところにこんな厚手の生地を貼りこんでは後で困るだろうなと思う事をあえてやる。そうすることで予定調和ではない工夫が何かしら面白い、今まで考えつかなったようなアイディアが浮かんだりする。そういった場合参考になるものはなにもない。あるのは自分の勘みたいなものだろうか。勘といってしまえば身もふたもない。その勘にも一定のルールがある。誰かがつくったルールで描くのはそう難しいことではない。難しいのは自分が作ったルールで描き始めたら、最後までそのルールで描かねばならないということだ。そこのところが難しい。私の絵は具象画に見えますが、正確な意味で具象画ではありません。実は何も描写していません。ではどんなルールで絵を描いているかということですね。
 話は遠いのですが、私たちの元は星屑です。この宇宙の組成と同じもので出来ています。反対に考えると私たちの中に宇宙があります。どこをとっても例え髪の一部でも宇宙の組成というのか、同じ原理原則でできている。実は我々の頭の中にそっくりそのまま宇宙があるといってもいい。絵を描く場合、それとは一切関係のない閉じられた世界を構築しなければならないわけで、他の一切の影響を受けない完全に独立した空間である必要があるんですね。何故なら自分が作った世界だからです。
 話がだいぶ我田引水になってしまいましたが、この「街とその不確かな壁」の話も、結局人は自分の創った不確かな壁(ルール)の中で生きてるという物語ではないのかな。

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ノマドの家族130 - 2023.05.18(作品)

はる 8046
 2022「ノマドの家族」F130 混成技法 第97回国展
 私のまわりには子供もロバも犬もいませんが、絵の中では沢山の動物が登場します。ブレーメンの音楽隊のごとくワンワンニャンニャンとにぎやかに暮らしているのどかな雰囲気でしょうか。牧歌的な絵柄に騙される方が多いのですが、FBをご覧になっている方にはお分かりかと思うのですが、具象絵画ですが何も具体的には描写していません。色と形と線を使って統一された一つの世界を作るのが隠されたテーマです。ただ独りよがりにならないように色んな具体的なものを借りています。
 (この間ドローイングのところで書いた文章です。再掲)
人物がいるので具象画に見えますが、人物画ではありません。実は何も描写していません。では何を基に絵を描いているか?ということですね。感覚といってしまえばそれで終わりなんですが、出来るかどうか分かりませんが言葉にしてみましょう。  
 話は遠いのですが、私たちの元は星屑です。この宇宙の組成と同じもので出来ています。反対に考えると私たちの中に宇宙があります。どこをとっても例え髪の一部でも宇宙の組成というのか、同じ原理原則でできている。実は我々の頭の中にそっくりそのまま宇宙があるといってもいい。
 絵を描く場合、それとは一切関係のない閉じられた世界を構築しなければならないわけで、他の一切の影響を受けない完全に独立した空間である必要があるんですね。何故なら自分が作った世界だからです。私がルールブックだ。といった審判がいたそうですが、それに近いですね。「どこをとって私」というのが究極の目指すところだと思います。
 写真を基に絵を描く場合、すでにあるルールで描くわけだから自分の世界とは違う今ある世界の偽物ということになる。
・・・・・・
 アイディアはどこにでもあります。どこにでもあるけれど気づかないだけです。アイディアの泉は枯れることはありません。ただ怠けていると気づかずに消えてしまいます。泉は自分の心の中にあります。

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吾もこふF4 - 2023.05.16(作品)

 ■2023年 8/2(水)~8/8(火) 
  榎並和春個展
個展タイトル「ゆめのまにまに2」
 銀座・松屋 7F
遊びのギャラリー
代表 03-3567-1211

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吾も恋 - 2023.05.13(作品)

これは地塗りの段階ですが、これと上の作品とは何の関係もないように見えますが、基本的には同じことをしています。コーヒーポットがあるので具象絵画のようで分かりやすく見えますが、そこだけに注目していると、この絵は描けません。何も描写していないのです。形としてはポットがありますが、ポットである必要はありません。では何を支えに絵を描いているか?ということですね。感覚といってしまえばそれで終わりなんですが、出来るかどうか分かりませんが言葉にしてみましょう。   話は遠いのですが、私たちの元は星屑です。この宇宙の組成と同じもので出来ています。反対に考えると私たちの中に宇宙があります。どこをとっても例え髪の一部でも宇宙の組成というのか、同じ原理原則でできている。我々の頭の中にそっくりそのまま宇宙があるといってもいい。絵を描く場合、ここに閉じられた世界を構築しなければならないわけで、他の一切の影響を受けない完全に独立した空間である必要があるんですね。「どこをとって私」というのが究極の目指すところだと思います。

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小さな冒険 - 2023.05.09(作品)
小さな冒険
はる 8036
 日曜日14日までです。
2022「小さな冒険」F8 混成技法
 山口画廊で展示中
 ■2023年 4/27(木)~5/14(日) 
  榎並和春個展
個展タイトル「ゆめのまにまに」
千葉・山口画廊    
   企画画廊くじらのほね 
同時開催
山口画廊   043-248-1560
くじらのほね 043-372-1871
・・・・・・・・・・・
この絵はに二転三転している。最初は「散歩道」というタイトルで二人の人物が古い樹木の下を歩いている絵柄だった。それがあまりにも普通で面白くなかったので人物を消してしまった。そうなると何がテーマになるのか中心になるものを見失ってしまった。
 ある時に木の下に古い井戸があれば面白いとおもった。何故そこに古井戸を思いついたかといえば、昔読んだ村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」の中に他の事は全く忘れてしまったのだけれど、主人公が古井戸に潜って時空を自由に行き来するといったシーンだけ何故か覚えていた。私なりの解釈なんだけれど、古い井戸を潜るという事が自分の潜在意識を探ったり、時空を超えたりする一つの道具として利用されている気がする。
 我々の仕事というのは表面的には美しいものや奇麗なものを目に見える形に置き換える単純な職人のように思えるのだけれど、実際の仕事はそれだけではすぐに行き詰まってしまうし、モチベーションが維持できない。一番手っ取り早く身近にあって、興味が尽きないモチーフは自分なんだな。潜在意識を含めてどこまで普遍的な源泉に近づくことが出来るか?それが私のモチベーションになっている。
 ということでタイトルは「小さな冒険」になった。
 もう一つ話を付け加えると。この作品は昨年の甲府のDMにした私の代表作ではあるのだけれど、今回山口画廊の個展にこの作品を出すつもりはなかった。それが急きょ出品することにしたのは山口さんの「画廊通信」を読んだからだ。ご存じない方は前に戻ってしっかり画廊通信を読んでいただきたい。


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宵待草 - 2023.05.08(作品)
宵待草pn
こうやって団体展で大作を発表しながら個展で小品を発表するというスタイルが定着してきた。最初からこうしようと思ってやって来たことではない。ただ、絵を生業にしようとした場合、大作ばかり描いていたのでは売れるものでは無い。小さい作品が描けなけば生活してはいけない。若い頃から公募やコンクール用の大作ばかり描いていたので、小さい作品が上手く描けなかった。小さい作品は大作の縮小版や部分ではない。見て描いたスケッチやドローイングなら手頃な大きさの作品も描けるのだが、きっちり独立した作品としての小品は大作と同じかそれ以上に難しい。

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聖堂 ドローイング - 2023.05.07(作品)

今回こうやって自分が選んだ作品をアップして思ったことは、作品鑑賞のスタイルの事だ。本来自分の目でみて選べばいいにもかかわらず、案外知人や名前とか受賞歴などで選んでいることが多い。何にもとらわれない真っ新な目で見る事が大事だな。
 公募展の紹介をする人は多いけど、会を代表するような作品の羅列やfbfの作品ばかりアップしても仕方ないと思うな。自分なりのベスト3を選ぶくらいのつもりで選んだ方が見ても面白い。

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ほうき星 - 2023.04.28(作品)

はる 8026 
 例えば↑の「ほうき星」は通常のデッサンからは出てこない。何故なら何かを描写しようとして描かれたものではないからだ。顔と首のつき方も普通ではありえないほどねじ曲がっている。まるででたらめに線をひいて横に描いていた絵を縦にしたことから生じた不自然な屈折だ。ところが私はそれでもいいように思った。それを生かすかどうかを判断する感覚は自分のなかにある。コラージュなどもそうだが、どこにどんなものが来るのか決まっていない。そのことがかえって面白い効果を生む。自分の感覚が平凡であることをよく知っているので出来るだけ予定調和みたいなものは避ける。そうやって無理やり道草することで自分の持っているもの以上の効果を得ることが多々ある。積極的に無駄をする。画面がどろどろの滅茶苦茶になったとしても、いずれはある方向に向かって収束するということを私は経験上知っている。デッサンはそんな描き方のベースになっている。凡庸な絵描きはデッサンを忘れるためにデッサンする。

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命短し恋せよ乙女 - 2023.04.22(作品)

 インスタグラムを観ていると抽象的な作品が多く上がってくる。これはアルゴリズムなのか、動画が上がってくることも多いのだけれど、何というのかまともに描写している作品はほとんどない。どちらかといえば前衛の書のような作品が多い。バッと絵の具を撒いて刷毛で広げる、長い筆を持って躊躇しない線をひくみたいな感じ。スタールやタピエスのような感じといえば分かってもらえるだろうか。こうなってくると日本の前衛的な具体とか井上有一の前衛の書が世界的に受けるのが分かるな。世界的な傾向なのかな。日本の流行りの美人画みたいなものはほとんどない。
 ただデッサンの達人の動画が上がってくることも多い。これもアルゴリズムなのかな。コンテみたいなもので一発で描いて行く。もうこれはもう天からのギフト、天賦の才というしかない。ほれぼれしてしまう。訓練して上手くなったというものではないな。例えばダビンチとかラファエロ、アングルとかルーベンスとか枚挙にいとまがない。三回ほど生き直おしても足元にも及ばないだろう。

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聖者の行進 - 2023.04.18(作品)

さて今日も一日の終わりです。パソコンの前に座って何を書こうかと考えています。この時間がわりと好きだな。FBFのある人がこんなことを書いていた。   アーティストは40代デビューでいいのじゃないか。私もそう思うな。下手すれば50代でもいいくらいだ。美術業界に限らないけれど、若い人をもてはやす。特に若くて奇麗な女性ならなおさら優遇される傾向にある。別に僻んでいるわけではないが、コレクターが小金を持たヒヒジジィが多いからかもしれんな。若くして売れたものはすぐに次の若い人にお株を奪われてしまう。コンクールなどもそうだけれど、その時は注目されるけれど一発屋で終わってしまうことが多い。若いとどうしても今注目されて有名になって天下取ったきになるけれど、そんなものはあっという間に忘れ去られてしまう。芸道は生き様だからぱっと観て注目されるようなものではない。ある意味一生かけてその人が生きてきた道がその表現になって行くわけで、50年60年かかるものじゃないかな。
特にコンクールなどというものは水もので、ほとんど当てにはならない。我々の若い頃はコンクール流行りで、懸賞金もタガが外れたように大きかった。無名の新人が世の中に出るにはコンクールで受賞するしか方法はないと思っていた。世の中も無責任にそういった射幸的なスター誕生を望んでいたようなところがあるように思うな。宝くじやゲームのようにドラマチックに持ち上げてウサをはらすようなところがある。芸能人ならそれでもいいのかもしれないが、真面目に表現活動をしようと思っている人間には目障りでしかない。

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