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あそびべのHARU・ここだけの日々
画家・榎並和春

マイムマイム          f0 - 2023.11.30(作品)

はる8238

「マイムマイム」F0 混成技法 2021
 本人蔵
この人物には顔も有るような無いような、目も鼻も何もない。それでも観る人には踊る人が見えるだろう。具象であるが抽象でもある。
山梨新報12月エッセイ
「泉」について
 このところ「泉にて」「オアシス」「泉の奇跡」など泉に関係したテーマで描くことが多くなった。たまたま偶然にというのが私の絵の描き方だけれど、偶然にも何かしらの切っ掛けとか、それなりの意味とか理由があるのだろう。それをたぐることがまた新しいアイディアだったり動機に発展したりするので、全くの無駄なことではないだろうな。少しお付き合いください。
「泉」というテーマで絵を描くきっかけは何だったのか考えている。何年か前に小さな絵で「マイムマイム」という絵を描いた事があった。これも偶然に描いていた人物が、有名なフォークダンスのマイムマイムを踊ってる姿に見えたので、タイトルを「マイムマイム」とつけた。何気にこの中で唄われる「マイムデサッソ」とはどういう意味かと調べてみて驚いた。
<<<「マイム」とは、ヘブライ語で「水」を意味し、「ベッサッソン」とは「喜んで、喜びをもって、喜びのうちに」などを意味する。・・・中略・・・未開の地で水が湧いた喜びを表した歌とされている。(世界の民謡・童謡より)>>>
知らないというのは怖いな。小中学で何も考えずに踊って歌っていたフォークダンスにこんな深い意味があったなんて考えもしなかった。
モンスーン地帯に住む我々にとって水は身近なものであって探すものではないし、有り難がるものでもない。以前どこかで読んだ記事にこんなはなしがあった。砂漠の悟りと水の悟り。周りに生きものの気配もない、命あるものは我が身しかないような環境の中で生まれた悟りは生か死か、あるか無いか、などのようなメリハリのある哲学や他を認めない一神教的な宗教が生まれる。反対に我々のような何処もかしこも命が溢れて生命に満ちているような環境では、どこにでも神がいる多神教的な曖昧な宗教や哲学がうまれると。全ての物事はそこに生まれた風土や環境に左右されるということかな。
 私が油彩画から水性の混成技法になったことは、ここでは何回か書いた。簡単に言えば乾燥した風土の中で生まれた画法と、湿潤な豊かな水のある風土で生まれた画法との違いということだろうか。我々の風土には豊かな水があり、そこで生まれた例えば水墨画とか墨絵とか水彩画など長い伝統と優れた絵画がある。そのことを無視して私たちの存在を考えても意味はないという事だ。元をたどってゆけば、こんこんと湧き出でるオリジン(源泉)にたどり着く。
 生命の泉、命の水ということもある。水のないところには生もない。人生も哲学も喜びも悲しみも何もない。無である。水は全ての物事の始まりであり、物語はそこから始まる。そんなことが「泉」を描こうと思った動機の一つになっているのかな。

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無事終了しました。 - 2023.11.26(作品)

個展楽日
閉廊は5時ですが、4時頃から片づけ始めます。
お早めに来てくださいね。
いよいよ、今年最後の個展が終了します。若干寂しさを感じますな。何に4、5回開催する私でもそうですから、、、

 無事終了しました。たくさんの人が訪れてくれました。久しぶりに200人を超えました。どうもありがとうございました。
 また来年同じ頃に同じ場所でお会いできることを願っております。
 取り急ぎお礼まで。

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泉にて - 2023.11.23(作品)

はる 8231
 「泉」というテーマで絵を描くきっかけは何だったのか考えている。何年か前に小さな絵で「マイムマイム」という絵を描いた事があった。これも偶然に描いていた人物があの有名なホークダンスのマイムマイムを踊ってる姿に見えたのでタイトルを「マイムマイム」と何も考えずにつけた。何気にこの中で唄われる「マイムデサッソ」とはどういう意味かと調べてみて驚いた。、、、、マイムマイムは、砂漠の地で井戸を掘り当てたときの喜びをあらわす歌。 ヘブライ語でマイム=水、ミィマイムベサソン=水が出て嬉しいなという意味です。 軽やかな音楽と踊りには、このような意味があり、またこの節は旧約聖書の一節を由来として歌詞としたものです。、、、 
 知らないというのは怖いな。小中学で何も考えずに踊って歌っていたダンスがこんな深い意味があったなんてね。

モンスーン地帯に住む我々にとって水は身近なものであって探すものではないし、有り難がるものでもない。以前どこかで読んだ記事にこんなはなしがあった。砂漠の悟りと水の悟り。周りに生物の気配もない、命あるものは我が身しかないような環境の中で生まれた悟りはイチカバチか、あるか無いか、生か死か、などのようなメリハリのある哲学や一神教的な宗教が生まれる。反対に我々のような何処もかしこも命が溢れて生命に満ちているような環境では多神教的な曖昧な宗教や哲学がうまれると。

泉というものを物事の源泉、根源ととらえると何となく見えてくることがある。

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猫を抱く F3 展示中 - 2023.11.22(作品)
猫を抱くpn
個展5日目

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泉にてf130 甲府の個展で展示 - 2023.11.16(作品)

はる 8224
 今週末(18日土曜日)から地元甲府で個展です。展示するハーパーズ・ミルのオーナーとの付き合いは私が学生の頃からですから半世紀近くになりますね。彼は若い頃は生ギター一本で唄って聴かせるシンガーソングライターでもあったのだな。地元に帰ってきてカレー屋さんをやりながら今でも週末にはライブをやりながらで多くの若手を応援している。何年か前からギターを自作していると思ったら今では立派な自作ブランド(sakata)を持つギター制作職人としてその世界では有名人になっていた。
ハーパーズ・ミルの敷地内にはカレー屋さん、ライブハウス、ギター工房、音楽スタジオ、ギャラリーと小さな芸術コロニーになっている。こういうことをやりたい人には参考になるでしょう。


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アッシジ遠望 sm - 2023.11.13(作品)
アッシジ遠望pn
はる 8221
 我々は星屑で出来ている。そういうと「星の王子さま」のようななかなか文学的なロマンシックな物語を感じるのだけれど、科学的な事実でもある。エネルギーは総体で増えも減りもしない。誰が死んでも誰かが生まれても、戦争が起きて一つの国が滅んでも宇宙全体から見ればエネルギーの総体は変わらない。
(ここからは2021/8/7の記事を転載)
 乱数表というのがありますね。素人ですから間違っているかも知れませんが、こんなふうに解釈しています。例えばランダムに数字を並べてみろといわれて、いくつかは無秩序にいうことができても、ある程度出てしまうとだんだん苦しくなってくる。人というのは無意識であるというのが一番難しいのだな。どこかに偏りが出てきてしまう。癖というのかな。それをどこをとっても同じ確率で数字が出てくるようにしたものだそうだ。
 この作業もやっていることは乱数表に近いのじゃないかとおもったりする。何か具体的な物や形を描いているわけではありません。かなりの偏りはあるかもしれませんが、どこをとっても同じ理で出来ている宇宙なんだな。まだ混沌としていて色々ななものがエレメントが浮遊している原始スープなんだと思う。やがてここから何かしらの意識が芽生える。


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日曜礼拝 F4 ハーパーズ・ミルで展示予定 - 2023.11.12(作品)
日曜礼拝pnbb
はる 8220
 上手くいくときもあるしダメな時もある。作品は作家の生き方とリンクしています。スタイルは作家と同じだけ存在します。そうでなければただの作り物になってしまいます。スタイルだけ真似しても意味がないのです。覚悟があるかどうか。本気度が問われます。

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 2023「回廊にて」SM - 2023.11.09(作品)
回廊にてpnn
はる 8217
 2023「回廊にて」SM
甲府 ハーパーズ・ミルにて展示予定
・・・・・
■2023年 11/18(土)~11/26(日)
第118回榎並和春個展
個展タイトル「ゆめのまにまに5」
 甲府・ハーパーズ・ミル
甲府市東光寺町1346
055-233-3157
・・・・・・
これはハガキ二枚ぐらいの小さなサイズの絵です。0号とかこのサイズが一番難しいですね。描写しろといわれると頑張ればそこそこ出来ると思うのですが、描写ではかなり描き込まないと絵としてのクオリティは得られないでしょう。仮に、私が一生懸命描写しても誰も誉めてはくれないでしょう。もっと上手い人は星の数ほどいます。
 基本的に何が描かれているか分かるという意味では具象絵画ですが、絵の作り方はほぼ抽象絵画ですね。かなり抽象に傾いた時期もありますが、約50年かけてこんなカタチになった。絵の中にある物語性みたいなものから離れることが出来なかったからかもしれないな。甘いと言われればその通りですが。


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旅支度 F20 - 2023.11.07(作品)
旅支度2tpn
はる 8215
 書画一致
細かい部分を面相筆で描くというのは当たり前のことだな。小学生でも理解できることだ。ところがそうすると結果は最初から予想できる。面白いか面白くないかという話になると、当たり前過ぎて面白くない。幅5cm位の刷毛で出来るだけ絵の具をたっぷり付けて一気に描く、塗り残しやかすれやはみ出しなど予想できないアクシデントが起き、その場でどうするか作家は即時に判断しなければならない。そこのところが何を表現したいのかということに直接関係してくる。大層な話になるけれど、与えられたことをそっくりそのままなぞって描いても生きた絵は描けない。イチかバチか、上手くいくか壊れるか、そういった細い綱の上で我々は生きているわけで、要するに作家の生き方そのものが表現になって行くのだと思う。

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2023「サンタマリア教会 アッシジ」f6 混成技法 - 2023.11.05(作品)

はる 8213

2023「サンタマリア教会 アッシジ」f6 混成技法
 甲府 ハーパーズ ミルで展示予定
、、、、
 白い建物の部分は壁材の珪藻土を垂らし込んで、上から水を含ませた。そうしないと珪藻土は盛り上がったまま伸びてくれない。破れかぶれで編み出した技法といえばかっこいいが、そんな技法は何処にも書いてない。無手勝流の出鱈目だ。
 寒冷紗のようにみえる網目の下地は花束などを包む包装紙だ。これも画材店ではなく、市場のマーケットで10m単位で手に入れたものだ。なかなかいい味を出してくれる。
 混成技法というのは私の造語だけれど、字のごとく異なった成分のものを適当に混ぜ合わせて何か物を作るといった意味で、ミクストメディアを自分なりに和訳したものだ。現代美術というジャンルがあるならば、今現在手に入れることがことが出来る身の回りので表現した絵画という意味では、現代美術ではないだろうか。
 もともとのスケッチは5年ほど前に現場で描いたもので、これも臨場感はあるけれど正確なスケッチとはいいがたい。何も見ないで描く事が多いけれど、こういうものを取っ掛かりにして絵を作る事もある。絵なのか工作なのか分かりませんがね。
 少し前にクレーの画集を見ていると同じように色々な画材を酷使して絵を作っているのが分かった。クレーと比べるのはおこがましいけれど、共通するものがあって心強く思った。

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